『ソフトウェア設計の結合バランス』(インプレス)を読んだ。著者はVlad Khononov、翻訳は島田浩二さん。

TSKaigi 2026での発表を準備している中で、twadaさんからアウトラインへのフィードバックをもらっていたところ、この本を教えてもらった。知らない本だと思ったら2025年10月の刊行、半年前に出ていたのを見落としていた。
読んでみたらめちゃくちゃよかった。表紙に書いていることそのままだが、結合という切り口でソフトウェア設計の理論を組み立て直している。結果的にやることは今まで学んだ通りの「高凝集・疎結合」を実現するプラクティスになるにしても、この本の理論をベースにしていると見える世界が変わる。結合強度モデルは天才的な整理だと思う。
Kent Beckの『Tidy First?』の29章「結合」から始まる話が書籍1冊分に深掘りされていると考えてもいいかもしれない。変更コストと結合の関係というテーマによってこの2冊はリンクしている。『Tidy First?』で示された課題を解決するものであると訳者あとがきで島田さんは言う。まさにそうだと思った。2025年は結合の一年だったのかもしれない。
とにかくこの本は、いままでソフトウェア設計を学んできた人にこそおすすめしたい。自分の中に構築されていた理論が一度分解され、再構築される感覚が得られるはず。痺れた。多分この本は10年に一度みたいな本だと思う。