2024年 7月〜9月に読んだ本・読んでいる本
今回は9冊とそこそこのペースを保って読めた。
「論理的思考」の文化的基盤
まだ3割くらいの進捗だが、すでに自分の中の「論理的思考」観をかなり破壊してくれる。はやく読み切りたい。
忘却の効用
ゆる言語学ラジオの水野さんが推していたので読んでみたが、「忘却」という現象への新しい考え方が得られたし、とてもおもしろかった。文章に翻訳書の味が強すぎるのがちょっと惜しい。
なぜ私たちは燃え尽きてしまうのか
いまのところ今年のベストブック。うかつに読むと人生を破壊されるパワーがある。一度読んでしまうとこの本を読む前の考え方には戻れなくなるような、そういう破壊力があるのでそうやすやすとはおすすめしにくい。しかし確実にこの本は「よく生きる」ための本である。
「無理」の構造 この世の理不尽さを可視化する
「具体と抽象」の細谷功さんの本。読んでみたものの自分向けではなかった。社会人経験が浅めの、生きづらさを感じている時期に読むと道が開けるような感じで、まあ自己啓発本と言っていい。読みやすいので伸び悩み始めた若手なんかにおすすめするといいのではないか。
ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力
「心理的安全性」につづき「ネガティブ・ケイパビリティ」もややバズワード化しつつある昨今だが、2017年に書かれたこの本はおそらく日本語でネガティブ・ケイパビリティに書かれたパイオニア的一冊だと思われるし、おそらく「原義」のネイティブ・ケイパビリティについて緻密に書かれており、この本を読まずして語るとしたら完全にエアプだろうと思った。勉強になったし、読み物としてもおもしろかった。
いつもの言葉を哲学する
積読していた一冊。古田徹也ファンなのでいつもどおりおもしろかったが、新書ということもあり他の著作のエッセンスが寄せ集められた感じもあり、ファンとしては新鮮味はあまり感じなかった。2021年の著作ということもあり、後半のコロナ禍の言葉についての記述が熱が入っており、おそらくこれを書きたかった一冊だろうと思う。
進化的アーキテクチャ
リファラジのネタになるかと思って読んでみたが、あまり刺さらなかった。
言語哲学がはじまる
去年話題になった新書で、積読していた。言語哲学がどうはじまり、どう進んできたのか。特にフレーゲ、ラッセルを踏まえてウィトゲンシュタインの言語哲学にどうたどり着くのかという展開を描いている。新書なのでかなり易しく書かれていて哲学書慣れしていない人におすすめもしやすそうである。
13歳から鍛える具体と抽象
この本はマジでよかった。読んだきっかけはMagnoliaさんのブログ。
これ会得してなかったら13歳以下の設計力ということでいいでしょう。大人も今すぐ読むべき。