この記事は2024年の推し本アドベントカレンダー20日目です。昨日はhiroki_saito_さんでした。
はじめましての方には自己紹介を。
今年の読書をふりかえりつつ、推し本をいくつか紹介します。
今年の読書
今年読んだ本をずらっと並べてみます。
- イラストで学ぶヒューマンインタフェース 改訂第3版
- アメリカは内戦に向かうのか
- 事例でわかるMLOps
- 会社員の哲学 増補版
- 日常に侵入する自己啓発
- まっ直ぐに本を売る: ラディカルな出版「直取引」の方法
- アメリカは自己啓発本でできている
- なぜ働いていると本が読めなくなるのか
- 忘却の効用
- なぜ私たちは燃え尽きてしまうのか
- 「無理」の構造 この世の理不尽さを可視化する
- いつもの言葉を哲学する
- ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力
- 言語哲学がはじまる
- 13歳から鍛える具体と抽象
- 進化的アーキテクチャ
- エンジニアのための図解思考再入門講座
- 別冊NHK100分de名著 読書の学校 苫野一徳 特別授業『社会契約論』
- 明朝体の教室
- 訂正可能性の哲学
- 話し合いの作法
- エンジニアのためのドキュメントライティング
- 数学嫌いな人のための数学
- 言語の本質-ことばはどう生まれ、進化したか
- 「対話と決断」で成果を生む 話し合いの作法
- エンジニアのためのドキュメントライティング
- 「技術書」の読書術
- データ管理は私たちを幸福にするか? 自己追跡の倫理学
- 〈私〉を取り戻す哲学
- ルールズ・オブ・プログラミング
- LEADING QUALITY
- 哲学は化学を挑発する
- 誰も正常ではない
12/19時点で今年読み終わった本は33冊でした。月3冊には届かなかったですが、まあ自分としてはそれなりに読めたかなという年でした。全部は紹介できないので、この中でも特に推したいものを紹介します。
推し本
ルールズ・オブ・プログラミング
今年はことあるごとにこの本を推していました。「リファクタリングとともに生きるラジオ」でも特集回をやったので、詳しくはそちらに任せます。本当におすすめです。
僕の推しに感化されて会社の同僚が社内で読書会を開いてくれたりもしました。
エンジニアのための図解思考再入門講座
Amazonのレコメンドに出てきたので読んでみた本。期待以上になかなかよかったです。自身に新しい学びがあったというよりは、こういう基本的なモノの考え方とその表現方法について書かれた本があったのか、という発見でした。この本で書かれている思考法やテクニックはエンジニアとして仕事をしていればそれなりに経験知、身体知として身につくものだろうと素朴に考えていたけどもそれは恵まれた経験をしているわけで、そうでないかもしれない人にとってこの本はかなり救いになるんじゃないかと思います。
これは「図解」の入門ではなく「図解思考」の入門であり、この本に書かれているのは図解の方法論ではないです。レクチャーされているのは概念とラベリング、構造理解、具体と抽象についての思考法であり、そのスキルを磨きたいが鍛え方がわからない人にとっては実践しやすいトレーニング本として機能すると思います。
なぜ働いていると本が読めなくなるのか
「書店員が選ぶ ノンフィクション大賞 2024」受賞、僕が推すまでもなくベストセラーですが、それでもこの本は今年推しておきたい一冊です。もっと読まれてほしくて、自分の本屋でも売っています。
まだ読んでなかったら、新書で安くて薄いし、ぜひ年末年始の休みに軽い気持ちで読んでほしい。タイトルで想像できる期待の少なくとも5倍はおもしろいこと間違いなしです。
訂正可能性の哲学
今年読んだ本の中でシンプルに「おもしろかった」のはこの本です。想像してた倍はおもしろかった。ちょっと西洋哲学の基本のところ(特に一般意志)の基礎知識はちょっと前提にないと難しいかもしれないですが、それでもだいぶ読みやすい、現代社会に根ざした哲学書です。核にあるテーマは社会契約論、ルソーの一般意志だと思うけれど、単なる哲学の解説書では決してなくて、著者自身の哲学が結実しているように感じます。かなり今年この本に揺さぶられました。
来年の読書
今年も積読がまた増えたので、それを崩していきつつ新しい本も読んでいきますが、いいかげん早く読みたいのは次のものです。
- 構造と力(浅田彰)
- 文庫版が出て買ったまま、読めていない
- 心はこうして創られる(ニック・チェイター)
- これも積んだまま
- メタフィジカルデザイン(瀬尾浩二郎)
- これもサイン入りまで買っているのに積んだまま
- 政治学(アリストテレス)
- 古典哲学書読むシリーズもそろそろ再開したい
こんなところです。来年は40冊読もう。
アドベントカレンダー明日はhelloyukiさんです。