Marginalia

TODOは不快になるように残す

実行しなければならないことは、それが実行されないとストレスが溜まるようにデザインする。やる気という積極的なモチベーションが十分にあるなら不要かもしれないが、やる気があるなら大抵の場合はすぐに実行されており、やる気が湧かないからこそタスクとして残るといえる。そういう場合は、やる気とは違う消極的なモチベーションに頼ることをする。

たとえばTODOの管理は、タスクが残っている状態が不快であるようにする。間違っても、タスクが整然と並んでいる様子に満足感を覚えるようなデザインではいけない。残っているタスクが常に意識にちらつき、さっさと片付けないとイライラするような仕方を心がける。たとえばディスプレイや作業スペースにベタベタと付箋を貼り付けるのは、その見栄えが悪いことに意味がある。片付けたくなるように、あえて散らかすことに意味がある。

積読もそうしたデザインと捉えられる。物理的に本を積み上げてデスクや作業スペースを圧迫することで「邪魔だ」と感じることに意味がある。もし慣れてしまったらもっと高く大きく積み上げるしかない。

これらは、自身の快不快のセンサーに負の圧力を加えて、それを取り払うような反動を呼び起こそうという、やる気に頼らないセルフモチベーションマネジメントのライフハックといえる。